FSZのエンジン
以前、タペットクリアランスを調整した際に、真っ黒なオイルスラッッジを見て、「何時かはOHして、ピカピカにしたいなぁ」と思ったのですが、実際にエンジンをバラしてみると、いやぁ、汚い。 ピストンに吹き抜けした跡があるので、長年のそういった不具合がオイルパンをココまで真っ黒にしたのでしょうねぇ。 勿論、クランクケースは外側もオイル漏れもあってドロドロ状態。頑張って洗浄しますが簡単には落ちません(ブラストかなぁ)。これでも随分綺麗になったところ(笑)。 ヘッドはウォータージャケットが半詰まり状態。どうやって掃除しましょうか。燃焼室はオイルで湿っているものの、メチャメチャ酷い状態ではなさそうですが、汚れとカーボンを外してみないと分かりません。750RSのエンジンオーバーホールの時には、プラグホール周りにクラックが入っていましたから。今回は、プラグホールにはヘリコイル入れる予定です。やっぱりキャブ車は何度もプラグの脱着を行いますから、ネジ山をなめたら大変ですからね。 計測の結果、ピストンは再使用が可能と判断。これをピカピカに磨き上げないと。 シリンダーは、段付きがあります。勿論、そこまではピストンリングが上がってこないのですが。段付きはあってもボアは規定値内なので、研磨で対応する予定です。 このエンジンは全てノーマルで組まれていることが判明(良かった)。今回も基本的にはノーマルに仕上げます(バランス取りぐらいはやりますが)。 この画像を見ただけでは、プラグの配置が変なDOHCに見えるのではないでしょうか。ランチア特有の夾角V4だから、こんな配置になるのです。自分のクルマながら、面白い! ちゃんとDOHCなんですけどね。片方のカムシャフトが吸気バルブを、もう片方が排気バルブを担当していますから。 フヂイ社長曰く、「なかなか攻めたクランクですね」。このような作りが結果的にランチアの財政を苦しめたことになるのでしょうか....