Lotus FE Concept M02T project その4

Lotus FE  Concept M02Tプロジェクトとは
不注意から自損事故を起こし前後カウルが破損したロータス・エリーゼ。修理を始めたのですが、元来のクルマ馬鹿が出て、素敵な仲間に恵まれて、修理&モディファイに...。オリジナルデザインボディーのエリーゼが、構想から2年の歳月を経て誕生しました(フヂイエンヂニアリングとの共同プロジェクト)。

その4 フロントカウルの作製 1



デザインはあくまでもデザインで、現物とは異なります。実際のカウル整形過程で、試行錯誤し、さらに形状が変化していくこともありました。K&Eは好きなように、「もう少し丸みを付けて」、「口がおちょぼ口過ぎる」と伝えるだけですが、Fujiiはイメージを実際の形にし、さらに実車に合わせてバランスを取っていくのです。文章で表現すれば簡単ですが、実際の作業はなかなか大変です。



まず、壊れたオリジナルカウルをベースに発泡ウレタンを盛って、鋸やカッターナイフ、鑢でラフな形状を作り出すところから作業が開始されました。想像していたクルマ作りとは、使用する道具や部材が違い過ぎて、驚くことばかり。まるで1/1のプラモデルのようです。しかし、自由な形状を作り出せるのは樹脂ボディーならではかも知れません。


フロント半分の大まかな形状が出来上がったところで、Fijiiは本来の社長業とこのプロジェクトのマネジメントに戻り、マスターモデルの作製作業は若手メカニックのBrunoに託されました。


ある程度整形が終わったところで、FRPにより表面処理したのち、パテを使って本格的な整形がなされ、マスターモデルの綺麗な面が出来上がっていきました。



左半分納得できる形になったところで、これをレーザー距離計で計測しながら、データとして右側へコピーし、全体の形が作製されました。

カウル裏面は、FRP処理時に歪まないように、垂木でフレームが作られています。



マスターモデル、そのコピーであるオス型(最終製品)を壊さずメス型から抜くために、分割メス型が作製されました。表面を鏡面に仕上げられたマスターモデルは、離形処理の後、ゲルコートが塗布され、これにガラス繊維を積層してメス型となります。




完成したメス型は、このために作られた金属パイプの作業台に設置され、メス型作製と同様に離形処理、ゲルコート塗布、ガラス繊維積層がなされ、樹脂乾燥後に脱型して、オス型が作製されました。しかし、これでフロントカウルが完成ではありません。カウル裏の固定用パーツも整形、接着されました。


つづく


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